通変星の比劫を意味する事柄は何でしょうか。比肩(ひけん)と劫財(ごうざい)の2つをまとめて、比劫と言います。
比劫とは何でしょうか
日干から見て、同じ五行を表す干を「比劫」と言います。「比肩」は肩を並べるの意味で、日干(自分)と同質のものを表します。
そこから、自分自身、同じ位の立場に値する友人、仲間、兄弟、姉妹、同じ位の知人等を表します。
比劫のよい面の表れや比劫が喜神のとき
比劫がよい面として表れた場合には、比劫は自己を表しますから、自我がしっかりしていることになります。
- 意志が強くなり、意見をはっきり言うことができる
- 独立心、自立心が強くなり、いろいろなことに挑戦しようと言う意欲が高まる
- 困難に負けない力が出てくる
- 人生の目的を立てて、それに向かって邁進する力が出て来る
- 天干に比劫がある場合は、身近な人の助力が得られる
- 専門性を持って努力を重ねることができる
- 人との良い出会いがある
比劫の悪い面の表れや比劫が忌神のとき
- 自我が強くなるため、自分本位な言動を取る
- 自分の意見にこだわる
- 人の意見を聞かずに自己主張ばかリする
- 自分の利益のために人が不利益を被るようなことをしてしまうときもある
- ワンマンなために組織で働くのが難しい
- 人との良い縁を逃すことがある
- 身近な人(兄弟姉妹、友人)から、金銭的な迷惑をかけられるので、注意する
- 喜神財星を剋すために、財運もよくない
比劫の強さに邪魔されている方に。。。
比劫は自分自身を表す星ですから、比劫が強い人は自我が強いことになります。これは、よくも悪くも自己主張がはっきりしていて意見をしっかりと発言すると言うことです。
また、自尊心が強く負けず嫌いなところがありますので、「押してもダメなら引いてみな」的なところが余り見られません。意見は人に受け入れられないことには意味がありません。余りにも強い自己主張は空回りしてしまいます。
自分の主張だけを通そうとすると周囲の人と距離が出て敬遠されてしまうことにもなりません。
ただ、比劫が強い方は、自分の実力と努力で、今までいろいろなことに挑戦して自分のものにすることができたと言う自負があり自信を持っています。だから、やみくもに、自我を通している訳ではないのですね。自分に自信があるからこその、その人らしい意見であることも理解できます。間違ってはいないからと言う気持ちが一層、強くその人を揺り動かす原動力になっていることも考えられます。
自分が比劫が強すぎて困ると言うことさえ頭の片隅にでも置いておいていただければ、自分は周りの人より強い力がある、みんながみんなそうではないんだと言う自分理解にもつながり、余裕を持って周りを見ることができ、それはいつか、あなたの武器になると思います。
四柱推命はバランスの精神が大切だと私は思います。中庸に立ってこそ、右も左も見えると言うものです。自分自身の比劫が強すぎて困っている方は、一歩引いて、周りを見渡してから意見する癖を付けるとよいかも知れませんね。少しだけ試していただけたらと思います。