喜神・忌神とは何か
命式の五行の点数が分かり、
格局(かっきょく)が確定したら、次に行うのが
喜神(きしん)・忌神(いむがみ)の決定です。
これにより、
その人の運勢がどのような状態にあるのかが分かるようになります。
喜神とは
喜神は、
- 弱い日干を助け
- 強すぎる日干を調整し
日干にとって良い働きをする通変星です。
忌神とは
忌神は、
- 弱い日干をさらに弱め
- 強い日干をさらに強めてしまう
日干にとって負担となる通変星です。
喜神・忌神は格局で判断する
喜神・忌神は、
必ず格局を基準にして判断します。
格局は大きく分けて、次の3種類です。
- 身弱
- 身強
- 従格
身弱・身強は、
「五行のバランスを取る」ことを目的とした格局です。
なお、身弱・身強は
**身弱(身旺)・身強(身旺)**と表現されることもあります。
身弱・身強とは
身弱
- 日干が弱い
- 従格にはならない命式
身強
- 日干が強い
- 従格にはならない命式
身弱の内格の喜神・忌神
身弱は、日干が弱いため、
日干を強めてバランスを取る必要があります。
- 喜神:印星・比劫
- 忌神:日干をさらに弱める通変星
身強の内格の喜神・忌神
身強は、日干が強いため、
日干を弱めてバランスを取る必要があります。
- 喜神:食傷・財星・官星
- 忌神:印星・比劫
※ 喜神が3つすべてになることは少なく、
多くの場合は2つまでです。
これは命式全体を見て判断します。
※ 例外もあります。
従格とは何か
従格には、
- 身弱の従格
- 身強の従格
の2種類があります。
従格は、
五行のバランスを取るのではなく、
命式の中で突出した1つの五行の性質を
そのまま生かすという考え方です。
これは、
「すべてを平均にするより、強みを極める」
という古代中国の思想に基づいています。
そのため、
五行バランス重視の格局とは異なる
例外的な格局判断になります。
従格には
**従神(じゅうしん)**と呼ばれる、
最も重要な喜神が存在します。
この従神を剋す五行が多くなると、
従格が成立しなくなるため、
従格の判断は非常に難しくなります。
身弱の従格の喜神・忌神
身弱の従格は、
身弱の中でも特に弱い命式です。
身弱の従格には、次の3種類があります。
従児格
- 食傷が最も強い
- 印星・比劫がほとんどない
喜神:食傷・財星
忌神:印星・比劫
従財格
- 財星が最も強い
- 印星・比劫がほとんどない
喜神:財星・官星
忌神:印星・比劫
従殺格
- 官星が最も強い
- 印星・比劫がほとんどない
喜神:財星・官星
忌神:印星・比劫
身強の従格の喜神・忌神
身強の従格には、次の2種類があります。
従旺格
- 比劫が最も強い
喜神:比劫・印星
忌神:食傷・財星・官星
従強格
- 印星が最も強い
喜神:比劫・印星
忌神:食傷・財星・官星
格局判断で最も大切なこと
格局判断を誤ると、
喜神・忌神がすべて逆転してしまいます。
そのため、
格局判断こそが四柱推命の要であり、
最も慎重に行う必要があります。


