中国式四柱推命では空亡は使いません
中国式四柱推命では、そもそも空亡という概念を用いません。
私自身、最初に『四柱推命の完全独習』(三木照山先生)で学んだときは、日本式の空亡論を使っていました。
空亡とは、十干と十二支を組み合わせると2つの支が余り、そのペアを空亡と呼ぶものです。文字通り「空しく亡ぶ」とされ、
- 不足を招きやすい
- 災いに繋がりやすい
- すべてに悪作用をもたらす
といった衰運の時期を示すとされています。
現在私は、中国式四柱推命を「バイブル」と呼ばれる滴天髄(てきてんずい)を元に学んでいますが、この滴天髄には空亡の扱いがありません。そのため、中国式四柱推命では空亡を取り入れていません。
日本式四柱推命における空亡の扱い
私が学んだ日本式四柱推命では空亡を積極的に用いていました。
- 12年間に2年間
- 12か月のうち2か月
- 日運でも空亡を考える
という具合で、頻繁に空亡が登場しました。
さらに地支に空亡の支が来ると、四柱のうち2柱が使えなくなり、場合によっては「1柱占い」のように精度が不安定になることもありました。
占う側としても、かなり不自由さを感じていた時期もあります。
空亡を使わない方が良い理由
最近では、日本式四柱推命であっても空亡を使わない流れが主流になりつつあります。
その理由は「空亡の吉凶は人によって真逆だから」です。
- 空亡が忌神(悪い五行)の人 → 調子が崩れたり、嫌な出来事に出会いやすい
- 空亡が喜神(良い五行)の人 → 運が上がる、追い風がくる
つまり「空亡イコール悪い時期」と言い切れないのです。
喜神の人にとっては、本来追い風のはずなのに「空亡」という理由だけで眠らせてしまうのは、とてももったいないことです。
そのため、空亡を重視しすぎる占断は、近年は推奨されなくなっています。


