〜表現する力〜 食傷という星の本質
四柱推命で言う「食傷(しょくしょう)」とは、
自分の内側から外へと洩れ出るエネルギーを表す星です。
それは
・自分が生み出すもの
・自分の分身
・自分の中から自然に出てくる個性
言い換えれば、自分の“子ども”のような存在とも言えるでしょう。
生み出すもの=表現するもの
食傷が示すのは「表現する力」です。
表現といっても、言葉だけではありません。
手で何かを作る、口で話す、身振りで伝える、音で表す──
表現の手段は人それぞれです。
たとえば
・鉛筆や筆で書く
・包丁を使って料理する
・楽器で音を奏でる
・道具を使って何かを形にする
これらもすべて、食傷のエネルギーに含まれます。
つまり、食傷を多く持つ人は、自然と何かを生み出し、外に表したくなる人。
内面の想いや感覚を、形にして人に伝えることが得意なタイプだと言えるでしょう。
喜神・忌神から見る食傷の意味
私は鑑定の際、その方の命式をもとに
「喜神(きしん)」と「忌神(いむかみ)」を判断しています。
ここでは、食傷が喜神か忌神かによる違いを見てみましょう。
食傷が喜神の場合
食傷が喜神の人は、
表現すること自体が人生の追い風になります。
・発信力
・創造性
・自己表現
・アイデアを形にする力
これらが自然に使え、人とのつながりや仕事、人生全体を助けてくれるでしょう。
「自分を出すほど、運が動く」
そんな感覚を持ちやすいタイプです。
食傷が忌神の場合 〜短所は使い方次第〜
以前は、食傷が忌神の場合
「出しゃばりすぎる」「先走る」「口は災いの元」など、
どちらかというとマイナス面としてとらえられることが多くありました。
確かに
・言い過ぎてしまう
・やりすぎてしまう
・お節介が過ぎる
といった形で出ることもあります。
でも最近は、こう考えるようになりました。
忌神であっても、食傷は“自分から生まれる個性”そのもの。
なくすものではなく、整えて使うものなのではないかと。
勢いよく出すとトラブルになるなら、
・量を調整する
・出す場を選ぶ
・一呼吸おいてから表現する
そうすることで、
「扱いにくかった個性」が
「深みのある表現力」に変わっていくことも多いのです。
短所に見える部分こそ、
使い方次第で、その人ならではの魅力になる
それが食傷という星の面白さだと感じています。
四柱推命も しなやかに 変化していく
これからの時代は
正しさ一択、白黒はっきり、ではなく
柔軟性・融通性・しなやかさが求められる流れに入っています。
四柱推命も同じです。
「喜神は善、忌神は悪」と決めつけるのではなく
基本を大切にしながらも
今の時代に合った見方へと広げていく。
そうすることで
四柱推命はもっと
・自然体で
・自分らしく
・人生に寄り添う学問になるのではないでしょうか。
食傷という星は
自分を表すことを通して、自分を生きる星。
良い・悪いで切り分けず
自分の命式を知り
自分なりの使い方を見つけていくことが
何より大切だと感じています。


