太極という言葉から始まる、宇宙の物語
太極と言う言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
中国の太極拳と言う武術はやったことはないけれども、聞いたことはあるかと思います。
陰陽五行説をまとめると。
陰陽五行説の体系化について、以前記載しました。
元々、陰陽説と五行説は互いに別々に存在していました。
陰陽説に五行説が吸収され、陰陽五行説が体系化されていきました。
宇宙の仕組みを表す「太極図」と「太極図解」。
中国宋の時代に書かれた有名なものに、陰陽五行を描いた図があり、
「太極図」と「太極図解」と言います。
太極とは何を表しているのか
太極(たいきょく)とは、中国哲学において
陰と陽に分かれる以前の、ひとつの状態を表す言葉です。
まだ
陰でもなく
陽でもなく
光でも闇でもなく
すべてが未分化で、ひとつに溶け合っていた状態。
そこに「動き」が生まれたとき、はじめて陰と陽が分かれます。
この考え方は、
宇宙の成り立ちだけでなく、
自然の循環、人の人生、そのものを説明する原理でもあります。
太極から陰陽へ、陰陽から五行へ
中国思想では、宇宙は次のような流れで展開すると考えられています。
- 太極 分かれる前の根源の状態
- 陰陽 動と静、光と影、拡大と収縮
- 五行 木・火・土・金・水という具体的なエネルギーの現れ
五行は、陰陽がさらに形を持って現れた姿です。
つまり、
五行のさらに奥に陰陽があり、
そのさらに奥に太極がある
という重層的な世界観なのです。
太極図が語っている本当の意味
太極図は、白と黒が二分された円として描かれます。
しかし、そこには重要な特徴があります。
白の中に黒の点があり、
黒の中に白の点がある。
これは、
陰の中には必ず陽があり、
陽の中には必ず陰がある
という思想を表しています。
完全な陰も、完全な陽も存在しない。
すべては移ろい、循環し、入れ替わっていく。
太極とは、
固定されたバランスではなく、
流れ続ける調和を示しているのです。
太極と現代スピリチュアル(風の時代)
近年、「風の時代」という言葉が広く使われるようになりました。
物質や所有、肩書きよりも、
意識や価値観、つながりが重視される時代だと言われています。
これは新しい考え方のようでいて、
実は太極の思想そのものでもあります。
現代スピリチュアルで語られる
- ワンネス
- 分離から統合へ
- 境界の消失
これらはすべて、
陰と陽に分かれる前の「太極」に意識が戻っていく流れです。
対立する二極を戦わせるのではなく、
その奥にあるひとつの流れを感じ取る。
それが、風の時代の感覚です。
形が壊れるのは、太極へ戻るため
今、多くの人が
今までの価値観が合わなくなる
- 無理が効かなくなる
- 頑張り方が分からなくなる
と感じています。
太極の視点から見ると、
これは崩壊ではありません。
陰陽が固定されすぎた状態が、
再び流動性を取り戻そうとしている過程です。
壊れるのではなく、ほどけている。
終わるのではなく、循環している。
それが今、起きていることです。
太極は答えではなく、感覚
太極は
こうすべき
こうあるべき
という答えを与える概念ではありません。
今、どちらに傾いているのか。
今、流れはどこへ向かっているのか。
それを感じ取るための視点です。
陰も必要。
陽も必要。
どちらかを排除しない。
この太極的な感覚こそが、
風の時代を軽やかに生きるための土台になります。
太極は、今を生きるための智慧
太極は、過去の哲学ではありません。
今この時代だからこそ、
あらためて必要とされている宇宙観です。
分けすぎない。
決めつけない。
流れに耳を澄ます。
太極とは、
私たち一人ひとりの中にも存在している
静かな中心なのです。

