通変星|財星とは何か
財星が多い=お金に縁がある、とは限らない理由
通変星の中でも「財星」は、お金・財・人・管理・現実的な成果を表す星です。
ただし、財星がたくさんあるからといって、必ずしもお金に恵まれるとは限りません。
なぜなら、
- 身弱の内格で財星が多い人
- 従財格(財星が従神)の人
では、喜神・忌神がまったく異なり、命式の読み方そのものが変わるからです。
つまり
財星が多い=金運がいい
という単純な見方はできません。
日本式四柱推命では
「男性が財星を多く持つと、女性に縁がある」
と言われることもありますが、中国式では喜神・忌神の判定が最優先になります。
実際には
- 財星が多くても、お金に縁が薄い人
- 財星が少なくても、経済的に安定している人
どちらも存在します。
財星とはどんな通変星か
財星は、**比劫(自分)から見て「剋す相手」**にあたる通変星です。
通変星の流れで見ると
比劫 → 食傷 → 財星
つまり、財星は
比劫から見て2番目の通変星になります。
五行別・財星の対応
- 比劫が木 → 財星は土
- 比劫が火 → 財星は金
- 比劫が土 → 財星は水
- 比劫が金 → 財星は木
- 比劫が水 → 財星は火
財星は
お金・物・資源・人脈・現実的成果
といった「形あるもの」を象徴します。
財星が多い命式とは
財星は「自分が剋す星」です。
そのため、財星が多いと
- 財に関わる出来事が多い
- お金・人・現実的な問題と関わりやすい
という傾向はあります。
しかし重要なのは
その財星が「喜神」なのか「忌神」なのか。
ここで意味は大きく変わります。
喜神が財星の場合
偏財が喜神の表れ方
- マネジメント能力が高い
- 金銭感覚がよく、お金を循環させられる
- 社交的で、人に働きかける力がある
貯め込むより
使って動かすタイプ。
営業・金融・販売・経営など
「人・お金・情報を動かす仕事」に向いています。
正財が喜神の表れ方
- こつこつ型
- 几帳面で真面目
- 経済観念がしっかりしている
- 無駄遣いをしない
地道で堅実な仕事を選ぶ傾向があり
派手さはありません。
銀行員・公務員・司法書士・通訳など
安定性のある職業に向いています。
喜神正財を持つ人は
金銭面が安定しやすい命式です。
また
喜神財星の行運が巡ると
金銭面でよい流れが起こりやすいと考えられます。
男性の場合
恋愛運・結婚運が安定しやすい傾向もあります。
忌神が財星の場合
忌神が財星になる人は
多くが身弱の命式です。
比劫が弱く、財星が多い状態を
財多身弱(ざいたみじゃく)
と呼びます。
このタイプは
- 意志が弱くなりやすい
- 決断力に欠けやすい
- 人やお金をうまく扱えない
という傾向が出やすくなります。
財星は
「自分が剋す星」ですが
自分(比劫)が弱すぎると、剋しきれないのです。
そのため
忌神財星が多い人は
財に恵まれるどころか
財や人に振り回されやすい命式になります。
一獲千金を狙って
ギャンブルなど
よくないお金の使い方に流れやすい点も注意が必要です。
男性の場合
恋愛・結婚で苦労しやすく
女性に振り回されやすい傾向が出ることもあります。
まとめ|財星は「数」より「役割」で見る
- 財星が多い=金運が良い、ではない
- 喜神か忌神かで意味は正反対になる
- 財星は「扱えるかどうか」が鍵
財星は
自分が主役になれてこそ活きる星。
数よりも
命式全体のバランスと
喜神・忌神の見極めが何より重要です。


