中国式四柱推命では、自然の関係をとても分かりやすく表現した四文字熟語があり、感心ささえられます。
その言葉の意味は、いいことにも良くないことにも表れます。
今日は「お互いにとって、よくない関係性」を表す言葉を紹介します。
己土濁壬(きどだくじん)とは
余り、耳にしない言葉ですが、文字を見ると、何となく意味を理解できそうな気がしますね。
「己(つちのと)」は五行で「土」にあたり、
「壬(みずのえ)」は五行で「水」にあたります。
この言葉は、己(土)が壬(水)を濁らせる、という意味を持っています。
己は田や畑の土
大地として植物に潤いを与える土。
同じ場所に留まり、植物の成長を見守るのが本来の姿です。
壬は大河、海、川のように勢いよく流れているの水。
常に流れ続けることで、自分の清らかさを力強く保つのが本来の姿です。
この全く違うタイプの2つが出会ったら、何が起きるでしょうか?
壬(水)は己(土)によって濁り、清らかさを失います。
己(土)は、水が多すぎることで、植物が根をはるのに適さない状態になります。
こうした状態を「己土濁壬」と言います。
己土濁壬があらわすこと
どんな五行十干にも、良い面とそうでない面があります。
互いに補い合える関係であれば、物事は良い方向に進みます。
けれども、相性は必ず存在します。
そして、それは避けられないと思います。
壬は己の上を通らなければ問題は起きません。
つまり、直接かかわりを持つことを避け、それぞれの立場や役割を守っていけば、ぶつかることはないのではないでしょうか。
相性は相性として割り切りることも、時には大切です。
その上で、自分の役目を果たすことが大切なのかなと、
己土濁壬を通して感じました。