冬至を前にして

二十四節気

冬至に向けて 手放すということ

── 周波数と真実の話 ──

もうすぐ冬至を迎えます。
冬至というと、何か特別なことをしなければいけない日、
大きく何かを変えなければいけない日、
そんなふうに感じる方もいるかもしれません。

私は、冬至を
「何か特別な行動をする日」だとは思っていません。

けれど同時に、
冬至そのものが特別な日ではないとも思っていないのです。

冬至は、
一年の中で、エネルギーの流れが確かに切り替わる節目。
とても象徴的で、意味のある日だと感じています。

冬至は
陰が極まり、そこから陽へと転じていく日。
陰から陽へ向かう、大きな流れが始まるタイミングです。

それは
陽から陰へ落ちていくのではなく、
静まりの中から、再び動きが生まれていく方向

宇宙の流れ、自然のリズムとして、
この切り替わりのエネルギーは、確かに存在しています。


周波数を手放す、ということ

最近よく「周波数」という言葉を耳にします。
そして、セットのように使われるのが
「周波数を手放す」という表現です。

何となく分かったような、
でも実はよく分からない、
そんなふうに感じている方もいるかもしれません。

私にとって周波数とは、
特別な能力や見えない力の話ではありません。
私が感じている周波数とは、

  • 心の癖
  • 物事の受け取り方の癖
  • 無意識に繰り返している反応

それらすべてを含めた、
自分の内側の在り方のことだと思います。


大切なのは
「自分にないものを手放す」ことではありません。

私たちが手放していくのは、
確かに自分の中にあるもの

人や出来事を通して映し出される
怖れ、不安、思い込み、反応の癖。

まずは
「これは自分の中にあったものなんだ」
と気づくことから始まります。

それらは
悪いものでも、否定すべきものでもありません。

これまでの人生の中で、
自分を守るために身につけてきた、
大切な心の働きでもあります。

けれど、
もう自分を守る必要がないと感じ始めたとき、
その重さは、少しずつ合わなくなってきます。

「これはもう必要ないかもしれない」
「これがあると、本当の自分でいられない」

そんな感覚が生まれてくるのは、
手放しのタイミングが近づいているサイン


だから必要なのは、
排除することでも、否定することでもなく、
気づくこと

私は今、
どんな心の癖で物事を見ているのか。
どんな前提で、人や世界と向き合っているのか。

それを静かに内観し、
少しずつ整えていく。

それが、
私の感じている
「周波数を整える」ということです。

分かりやすく言えば、
内面の断捨離

断捨離は、
物だけの話ではないのです。


真実とは、どこにあるのか

そして、もう一つ大切なこと。

真実は、
どこかに答えとして用意されているものではありません。

誰かが言ったから真実。
本に書いてあるから正解。
頭で理解できたから本当。

そうとは限りません。

真実とは、
自分が向き合い、感じ取り、腑に落ちたもの

頭で分かったことが
必ずしも真実になるわけではなく、
心が静かに「そうだ」と受け取ったものこそが、
その人にとっての真実なのだと思います。


中国式四柱推命も同じです。

命式は、
未来を決めつけるものではありません。

それは
自分自身を深く知るための地図

その地図を
どう読み、どう感じ、どう生きるかは、
他の誰でもなく、
自分自身に委ねられています。


冬至に向けて

冬至に向けて、
何かを無理に変えなくてもいい。

ただ、
自分の内側を見つめ、
今の自分に合わなくなった心の癖に気づき、
そっと手放していく。

そうしていくうちに、
本来あなたが求めているもの
あなたが本当に向かいたい方向
へと、自然につながっていきます。

冬至は、
その流れを静かに確認する節目。

特別なことをする日ではなく、
いつも続いている内観の延長線上にある、
意味のある特別な日。