秋分 エネルギーが切り替わるとき

紅葉した木々の間から太陽の光が差し込む秋の風景 二十四節気

秋分のころは、昼と夜の長さがほぼ同じになります。

夏の間は昼が長く、外へ向かう「陽」のエネルギーが強い季節でした。
けれど秋分を境に、少しずつ夜の時間が長くなっていきます。

ここからは、外へ外へと広がっていたエネルギーが、少しずつ内側へと向かい始める時。

自然界では、陽から陰へ。
大きなエネルギーの流れが切り替わっていきます。

昼と夜が同じになるということ

では、昼と夜の長さがほぼ同じになるということを、エネルギーという視点から考えると、どういうことなのでしょう。

私は陽と陰の力が一度拮抗するということなのではないかと思います。

陽が強いわけでもなく、陰が強いわけでもない。

どちらか一方に偏っていない、いわばニュートラルな状態です。

そして、このニュートラルという状態は、とても大切なのではないかと思います。

勝つでもなく、負けるでもない。
良い悪いでもなく、上か下かでもない。

どちらかに引っ張られるのではなく、その真ん中にいる。

無重力というと少し大げさかもしれませんが、力が抜けて、リラックスしている状態にも近いのかもしれません。

人はそんなときにこそ、その人が本来持っているものや可能性が、自然に現れてくるのではないかと思っています。

秋分は「節目」

ただ、秋分はバランスが取れるだけの日ではありません。
それまで昼のほうが長かったものが、秋分を境にして、今度は夜のほうが長くなっていきます。

つまり、陽と陰が一度拮抗したところで、流れそのものが切り替わっていく。

だから秋分は、一つの大きな節目なのだと思います。

止まっているように見えて、実は次の流れへ向かい始めている。
その境目が秋分なのだと思います。

縁が変わる

そんなエネルギーの切り替わるときには、人との縁や、自分を取り巻く環境にも変化が起こることがあります。

これまで近かった人と少し距離ができたり、反対に新しいご縁が生まれたり。

私は、どうしてエネルギーが変わることで、人との縁まで変わるのだろう、と考えてみました。

自分自身の考え方や感じ方が変われば、それまで心地よかった関係が少し違って感じられることもあります。

逆に、今まであまり気にならなかった人や場所が、急に心地よく感じられることもあります。

人との縁が突然変わるというよりも、まず自分の内側が変わり、それに合わせるように周りとの関係も少しずつ変化していく。
それが「縁が変わる」ということなのかもしれません。
突然の変化ではありません。
先に、自分の内面や魂が、心地よく進む方向を知っていたのだと思います。

無理に以前と同じ形を保とうとしなくても、季節が自然に移り変わるように、
人との関係も変わっていくときがあるのだと思います。

変化を期待するのではなく

秋分だから何か特別なことが起きるというように、変化を期待する必要はないと思います。

それよりも、自分の内面や体の感覚、心の動きを静かに見ている。
今、自分は何を心地よいと感じているのか。
何に違和感を感じるようになったのか。
以前とは何が変わってきたのか。

そんなふうに自分自身を観察していると、今まで自分の中に積み重なってきたものが、少しずつ余分なものを削ぎ落としながら、形となって現れてくるように思います。

そして、その変化を見ることで、自分というものが少しずつわかってくるのではないでしょうか。

自分にとって心地よいこととは

昼と夜が一度バランスを取り、そこからまた新しい季節へ向かっていく秋分。

何かを無理に始めたり、変えたりするのではなく、
今の自分にとって心地よいものは何か。

それを感じながら、自分自身を整えていく。

秋分という節目は、そんなふうに自分を静かに見つめるのにも、よいときなのかもしれません。