四柱推命では、中国式四柱推命も日本式四柱推命も、よく使われる用語があります。中国式四柱推命と日本式四柱推命は、鑑定の仕方は違いますが、共通して使われる用語もたくさんあります。
これから、よく出てくる用語ですので、覚えておいていただけたら役に立つかと思います。
月令(げつれい)を得る
中国式四柱推命も日本式四柱推命でも、月令を得る(げつれいをえる)は、よく使う言葉です。文字から見ると、「月」に関係がありそうですよね。四柱推命は皆さんがご存じのとおり、4つの柱(生誕年、月、日、時刻)で構成されています。月令とは、四柱の中の月柱に関係があります。
月柱は生まれた月を示す情報を表します。特に、月柱の地支はその人個人の性質や運勢に影響を与えると考えられていて、重要な要素を表します。
「四柱推命の完全独習」(三木照山)から、引用致します。
日干が、生まれ月の指令(エネルギー)を受けて生じた命式のことを言います。例えば、日干が甲で春(寅・卯・辰)月に生まれたとします。この時期は木の勢いが最も強いときで、日干は月令を得て、非常に力が強くなります。
「四柱推命の完全独習」(三木照山)
「令」(れい)には、どのような意味があるのでしょうか。
つまり、「月令を得る」の「令」の意味には、命令する、掟のような内容であると考えられます。私が思うのに、宇宙からのエネルギーを与えると意味にも受け取れます。元々、月令を得た人の運気は強いと感じます。
☆「月令を得ている」ことは、後に述べる身旺、身弱の判定にも関係してきます。
時柱 | 日柱 | 月柱 | 年柱 | 柱 | 左の表では、日柱が丙(火の五行)の人 |
子 | 丙 | 乙 | 壬 | 天干 | 巳月生まれ(夏月)だから、 |
丑 | 辰 | 巳 | 癸 | 地支 | 月令を得ていると言えます。 |
どんな人が、「月令を得ている」と言うのでしょうか?
月令は生まれた月に関連する五行や十二支などの要素を示し、四柱推命の鑑定においては重要な情報源となります。
先ほど述べたように、「月令を得ている」人の生まれ月は、自分の日干のエネルギーが最も強く働くことを意味します。
木の五行(甲・乙)の人が「月令を得る」季節はいつでしょうか?
木の五行(甲・乙)の人でしたら、春月(寅・卯・辰)月生まれになります。自然界の木々を想像していただけたら、すぐに納得がいくと思います。春の野山の木々や花たちは、水を得た魚のように生き生きと、待ってましたとばかり生長を目指し、すくすくと伸びたり、きれいな花を咲かそうとしたりします。
火の五行(丙・丁)の人が「月令を得る」季節はいつでしょうか?
火の五行(丙・丁)の人でしたら、いつがエネルギーが強いと思いますか?多分、皆さん、夏と答えられることでしょう。夏のギラギラした太陽を想像してくださったことでしょう。夏月は巳・午・未月生まれになります。夏生まれの丙さん、夏生まれの丁さんはすごいパワーを持っている方になります。
土の五行(戊・己)の人が「月令を得る」季節はいつでしょうか?
土の五行(戊・己)の人を考えてみましょう。土は、他の木・火・金・水の五行の人と違っています。土はそれぞれの季節の最後の十二支のときに当たります。
春 寅・卯・辰 夏 巳・午・未 秋 申 酉 戌 冬 亥・子・丑
☆土の人が「月令を得る」とは、辰・未・戌・丑月生まれになります。
金の五行(庚・辛)の人が「月令を得る」季節はいつでしょうか?
金の五行(庚・辛)の人の場合はどうでしょうか?金が最も好む季節は秋です。秋月は申・酉・戌月生まれになります。冴え冴えとした空気の中、金の五行が最も美しく輝く時期だと思います。特に秋月の辛(ダイヤモンド)は、どの季節よりも美しいです。秋月の辛の方に、美人さんが多く見られました。
水の五行(壬・癸)の人が「月令を得る」季節はいつでしょうか?
水の五行(壬・癸)の人は、空気がぐっと冷え、風も冷たい冬の季節が似合います。冬月は亥・子・丑月生まれになります。空気が澄んだ中、海水も川の水も、悠々と流れている景色が想像されます。
「月令を得る」で思うこと
「月令を得ている人」は、自分のエネルギーが満ちている季節(月)に生まれた訳ですから、自分らしさを発揮して生きられるのではないでしょうか。ただ、それだけで、運がいいとか悪いとか決められるものではありません。四柱推命は、八字とも言って、他の7つの要素も加味して全体をとらえる必要があるからです。